緊急時の相談先
この記事は医療機関や専門家の診断に代わるものではありません。現在、命を絶とうとする衝動がある方は、今すぐ下記の相談先へ連絡してください。
- いのちSOS(24時間対応):0120-061-338
- いのちの電話(毎日16時から21時まで):0120-783-556
- よりそいホットライン(24時間対応):0120-279-338
- こころの健康相談統一ダイヤル(相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります):0570-064-556
あなたの命は、何よりも大切です。この記事を読む前に、安全な場所に移動し、誰かとつながってください。
適応障害で「死にたい」と思ってしまうとき
適応障害で「死にたい」と思ってしまう──これは珍しいことではありません。
- 自分でも抑えられないほどの「死にたい」という衝動が出る
- この状況から逃げる方法は死しかないと感じてしまう
- 希死念慮は病気の症状なのか、それとも自分が弱いからなのか不安
この記事の結論
- 適応障害での希死念慮は、脳や心の機能が追い詰められているサイン
- 命の安全を最優先にし、危険から距離を取ることが第一歩
- 1人で抱えず、必ず専門家や信頼できる人につながる
ここでは、希死念慮とは何か、なぜ適応障害で起こるのか、
そして出てしまったときに何をすればいいのかを解説します。
最後には、筆者が実際に「死にたい」と思った瞬間と、その後どう行動したかも紹介します。
希死念慮とは何か
「希死念慮(きしねんりょ)」とは、はっきりとした自殺計画や行動にまでは至らないものの、
「死にたい」「消えたい」と考えてしまう状態を指します。
単なる落ち込みや気分の沈みとは異なり、継続的または繰り返し強く意識してしまうのが特徴です。
この状態はうつ病や双極性障害などの精神疾患でも見られますが、
適応障害においても強いストレスや環境要因によって出現することがあります。
特に、職場の人間関係やパワハラ、重大な生活の変化などによって心身が限界を超えると、
現実から逃れたいという感情が高まりやすくなります。
重要なのは、希死念慮は本人の性格や意思の弱さではなく、脳や心の機能が追い詰められた結果として起こる症状であるということです。
つまり、これは「治療や支援を必要とするサイン」であり、「自分のせい」と責める必要はありません。
適応障害で希死念慮が出る理由
適応障害では、環境や状況による強いストレスが引き金となり、脳や心の働きが正常に機能しづらくなります。
その結果、希死念慮が生じやすくなります。主な理由は以下の通りです。
- 神経伝達物質の乱れ:ストレスが長期間続くと、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質が減少し、気分の落ち込みや思考の偏りが生じやすくなります。
- 認知のゆがみ:「この状況は一生変わらない」「自分には価値がない」といった極端で否定的な思考が強まり、死を逃げ道と感じやすくなります。
- 孤立感・無力感の高まり:相談できる相手がいない、理解してくれる人がいないと感じることで、孤独感が増し、視野が狭くなります。
- 身体的疲労の蓄積:睡眠障害や過労により脳の疲労が極限まで高まり、冷静な判断力が低下します。
これらが重なることで、理性的な判断よりも「消えてしまいたい」という衝動が優位になってしまうのです。
希死念慮が出たときの最優先行動
希死念慮が出たときに最も重要なのは、命の安全を守る行動を取ることです。次のようなステップを意識してください。
- 安全確保:危険な場所や物(高所、刃物、薬など)から離れる。
- 誰かとつながる:信頼できる家族や友人に今の気持ちを正直に伝える。
- 緊急相談窓口を利用:いのちの電話やLINE相談など、すぐにつながれる窓口を活用する。
- 医療機関に連絡:主治医や心療内科に連絡し、状態を共有する。
特に、夜間や休日など周囲に頼れる人がいない時間帯は、電話やチャットの相談窓口が大きな支えになります。
「こんなことで相談してもいいのか」と思う必要はありません。
周囲の人ができること
もし家族や友人が適応障害で希死念慮を持っている場合、周囲の対応はとても重要です。
- 否定しない:「そんなこと考えるな」は逆効果。まずは気持ちを受け止める。
- 安全な場所へ一緒に行く:本人が1人にならないよう配慮する。
- 専門機関へつなげる:病院や相談窓口の連絡先を一緒に調べ、その場で連絡する。
- 定期的な安否確認:連絡をこまめに取り、孤立を防ぐ。
サポートする側も消耗します。必要に応じて支援機関やカウンセリングを利用し、無理なく関わることが大切です。
筆者の実体験:死にたいと思った瞬間と行動
私自身、適応障害の休職前に強い希死念慮を経験しました。
ある日、パワハラで理不尽な叱責を残業中に受け、帰宅の電車に揺られながら
「死ねばこの状況から逃げられるのか」と考えてしまったのです。
そのとき、スマホで「いのちの電話」を検索しました。実際に電話をかける前に、
「今、自分は限界なんだ」と気づき、翌日は会社を休むことを決意。
翌朝、心療内科を受診し、即日休職となりました。
あのとき、助けを求める行動を取ったことが、今も生きている理由の一つです。
死にたいと思った瞬間こそ、誰かに話すべきタイミングだと強く感じます。
まとめ
- 希死念慮は適応障害の症状の一つであり、回復の可能性は十分にある
- 命の安全を最優先にし、危険から距離を取ることが第一歩
- 1人で抱えず、専門機関や信頼できる人につながることが回復への道
今「死にたい」と思っている人も、その気持ちは永遠には続きません。少しでも気持ちが動けるうちに、安全な場所へ行き、誰かとつながることから始めてください。
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