適応障害の回復期が眠いのは正常?理由と正しい過ごし方、注意点を解説

適応障害の回復期に入ったのに、昼間も夜も眠くて仕方がない…そんな不安はありませんか?

  • 回復してきたはずなのに、とにかく眠い日が続く
  • 寝すぎて回復が遅れるのではと心配になる
  • 昼間の眠気で活動できず、生活リズムが乱れてしまう

この記事の結論

  • 回復期の眠気は多くの場合、心身が回復しているサイン
  • 無理に活動せず、休養を優先することで回復が早まる
  • 長引く場合や支障がある場合は医師に相談する

本記事では、回復期に眠気が出る理由や正しい過ごし方、注意すべきケース、そして筆者の実体験を紹介します。

「この眠気は異常?」という不安を解消し、安心して回復に専念できるようになるはずです

回復期に眠くなるのはなぜ?

適応障害からの回復期に入ると、「とにかく眠い」「昼間も眠くて活動できない」と感じる人は多くいます。

これは決して珍しいことではなく、多くの場合は回復のサインと考えられます。

その理由は、心身が長期間のストレス状態から解放され、自律神経やホルモンバランスを整えるために身体が積極的に休養を求めるからです。

ストレスにより交感神経が優位な状態が続くと、脳は常に「戦闘モード」に入り、睡眠も浅くなります。
回復期になると副交感神経が働きやすくなり、これまで不足していた睡眠を一気に取り戻そうとします。

また、脳は環境の安全を確認すると、省エネモードから「修復モード」に切り替わります。
このとき、記憶や感情の整理、細胞の修復、ホルモンの分泌バランス調整が活発になり、
その作業のためにエネルギーを大量に消費します。結果として、普段以上に眠気が強く出ることがあります。

加えて、適応障害の回復期は体力と気力のバランスがまだ不安定な時期です。

外出や人との会話など、ちょっとした刺激でもエネルギーを多く消耗し、疲労感や眠気が増すのは自然な反応といえます。

眠気が強いときの過ごし方

回復期の眠気は無理に抑える必要はありません。

ただし、生活リズムが大きく崩れると、その後の社会復帰に影響することもあるため、以下のポイントを意識しましょう。

  • 無理に活動時間を増やそうとしない:眠いときは思い切って休み、身体の回復を優先します。回復期は「頑張る」より「充電する」時期です。
  • 睡眠の質を高める:昼寝は20〜30分程度に留め、夜は暗く静かな環境で眠るようにします。昼寝が長くなると夜の睡眠リズムが乱れやすくなります。
  • 予定を詰め込みすぎない:予定は1日1つまで、など無理のない範囲で行動します。週末に予定を入れすぎると翌週の疲れが抜けにくくなります。
  • 栄養と水分をしっかり取る:特にタンパク質、ビタミンB群、鉄分は神経や筋肉の回復に役立ちます。水分不足も倦怠感や眠気を悪化させるため要注意です。

また、「眠い=怠けている」ではないことを自分に何度も言い聞かせることも大切です。

罪悪感はストレスとなり、回復を遅らせる原因になります。

眠気が続く場合の注意点

多くの場合、回復期の眠気は数週間〜数か月で落ち着きますが、次のような場合は医師に相談しましょう

  • 2〜3か月経っても昼間の強い眠気が改善しない
  • 眠気と同時に気分の落ち込みや意欲低下が続く
  • 薬の服用を始めてから急に眠気が強くなった

抗うつ薬や抗不安薬には眠気の副作用があるものもあります。

もし薬を飲み始めてから眠気が顕著になった場合は、主治医に服薬スケジュールの調整や種類の変更を相談することもできます。

また、睡眠時無呼吸症候群や甲状腺機能低下症、貧血など、別の病気が眠気の原因となるケースもあります。

特に強い疲労感や息切れ、頭痛などが同時にある場合は、早めに医療機関で検査を受けることが安心です。

筆者の実体験:眠気と回復の関係

私も回復期に入った途端、昼間も夜もとにかく眠くなりました。

朝起きてもすぐに眠気が襲ってきて、家事や散歩を少しするだけでベッドに戻ってしまう日もありました。

最初は「こんなに寝ていて大丈夫なのか」と不安になりましたが、思い切って何も気にせずがっつり寝ることにしました。

昼寝をしても夜はしっかり眠れ、その繰り返しで少しずつ体力が回復していくのを感じました。

疲労がしっかり抜けると、徐々に昼間の眠気が薄れていき、活動時間が自然に増えていきました

焦って無理に活動時間を増やしていたら、回復が遅れていたかもしれません。

今振り返ると、あのとき「休む勇気」を持ったことが一番の近道だったと思います。

眠気は身体からの『もっと休んでほしい』というメッセージです。回復期はその声に素直に応えることをおすすめします。

まとめ

  • 回復期の強い眠気は、多くの場合は心身の修復が進んでいるサイン
  • 無理に活動せず、生活リズムを大きく崩さない範囲で休養することが回復の近道
  • 長引く場合や日常生活に支障がある場合は医師に相談

回復期は「頑張る時期」ではなく、「回復を完成させる時期」です。焦らず、罪悪感を持たず、安心して眠ってください。眠ることは回復への大切な一歩です。

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