【体験談】適応障害の復職が「気まずい」と怖がるあなたへ。実際はなんともなかった話

適応障害での休職期間を経て、いよいよ復職の日が近づいてきたとき。
本来なら「回復してよかった」と喜ぶべきタイミングのはずが、心の中はどす黒い不安でいっぱいになっていませんか?

「久しぶりの出社で、職場の空気が気まずかったらどうしよう」
「みんなに白い目で見られるんじゃないか」
「『どのツラ下げて戻ってきたんだ』と思われているかもしれない」

特に、「適応障害 復職 気まずい」なんてキーワードで検索しては、ネガティブな体験談を目にしてしまい、さらに胃が痛くなる……。
そんな負のループに陥っている方もいるかもしれません。

実は、私自身もそうでした。
上司のパワハラが原因で適応障害となり、約8ヶ月間の休職。復職が決まったときは、嬉しさよりも「恐怖」の方が勝っていました。

しかし、結論から言います。
復職当日は、拍子抜けするほど「気まずくなかった」です。

ネット上の情報を見てビビり散らかしていた私ですが、前夜は爆睡でき、当日は何事もなかったかのように出社できました。
あんなに悩んでいた時間はなんだったのかと思うほど、職場は「普通」でした。

この記事では、復職直前の私が抱えていた恐怖と、実際に職場に行ってみて分かった「リアルな空気感」、そして私が気まずさを感じずに済んだ具体的な理由を余すことなくお伝えします。

今、恐怖で足がすくんでいるあなたの背中を、少しだけ強く押させてください。

【体験談】適応障害の復職が「気まずい」と怖がるあなたへ。実際はなんともなかった話

ネットの情報に踊らされていた復職前の私

休職中、時間だけはあるのでついついスマホで検索してしまいますよね。
「復職 挨拶 怖い」「休職明け 無視される」……。
画面の中に並ぶのは、「視線が痛かった」「腫れ物を扱うような空気だった」「前夜は一睡もできなかった」という辛辣な体験談ばかり。

これらを見ていると、「自分も間違いなくこうなるんだ」という確信めいた恐怖が湧いてきます。
8ヶ月ものブランクがある自分を、会社の人たちが温かく迎え入れてくれるイメージなんて、これっぽっちも湧きませんでした。

ですが、今ならわかります。
ネットに書き込まれるのは、どうしても「ネガティブな感情」が爆発したときのものが多いのです。
「普通に出社して、普通に仕事した」という平穏な一日は、わざわざ書き込まれにくいものです。

私が「気まずさ」を感じずに済んだ3つの具体的要因

私が復職初日を平穏無事に、そして前夜もぐっすり眠って迎えられたのには、明確な理由がありました。
単なる運やメンタルの強さではありません。
事前の「環境調整」と「準備」が全てでした。

1. 「元上司の元には戻らない」という絶対的な防衛線

これが最も大きな安心材料でした。
私の休職の原因は、当時の上司によるパワハラでした。

復職に向けた面談の中で、私は会社側に勇気を出して伝えました。
「元の部署、元の上司の下に戻るなら、復職はできません」と。

これは非常に勇気のいる発言でしたが、会社側はこの要望を受け入れてくれ、全く別の拠点への配属を決めてくれました。
物理的に、そして組織的に、原因となった人物と関わらなくて済む。

この「安全地帯」が確保されたことで、「またあの空気を吸うのか」というフラッシュバック的な恐怖が消え去りました。

※私がパワハラで休職に至った経緯や、そこからどのように立ち直ったかの詳細は、以下の記事で赤裸々に綴っています。

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2. 会社との「すり合わせ」で不透明さを消した

人間が恐怖を感じるのは、先が見えない「不透明さ」があるときです。

私は復職前に、人事や新しい上司と複数回面談を行いました。

  • 当日は何時に行けばいいのか
  • 最初の挨拶は誰にすればいいのか
  • 復職初月の業務量はどの程度か
  • 定時で帰れる雰囲気か

これらをしつこいくらい確認し、当日のシミュレーションを脳内で完結させておきました。
「行ってみないとわからない」を極限まで減らしたことが、前夜の爆睡に繋がりました。

3. 小さな予行演習:通勤ルートのシミュレーション

頭でわかっていても、体が拒否反応を示すことがあります。
そこで私は、復職の数日前に、実際にスーツを着て通勤ルートを歩いてみました。

電車に乗り、最寄駅で降り、会社のビルを外から眺める。
「よし、ここまで来れた。あとは入るだけ」
そうやって体に「出社」の感覚を思い出させる作業は、意外と効果的でした。
当日の朝、「久しぶりすぎて改札を通るのすら怖い」というパニックを防ぐことができたのです。

復職初日のリアル。「他人の視線」の正体

そして迎えた復職当日。
オフィスのドアを開けた瞬間に私が感じたのは、「……あれ?」という拍子抜けした感覚でした。

誰も私を気にしていない

もちろん、直属の上司やチームメンバーは「おかえり」「無理しないでね」と声をかけてくれました。
しかし、それ以外の周囲の人たちは、驚くほど「普通」でした。

チラチラ見られることもなければ、ヒソヒソ話をされることもない。
みんな自分のパソコン画面を見て、自分の仕事に集中している。
そこには「腫れ物を扱うような重苦しい空気」など微塵もありませんでした。

そこでハッと気付きました。
「みんな、他人のことなんてそんなに気にしていないんだ」

「自意識過剰」という名の妖怪

復職直後は、まるで自分がステージ上のスポットライトを浴びているかのような錯覚に陥りがちです。
「みんなが私の言動を見張っている」と思い込んでしまうのです。

しかし、自分が逆の立場だったときのことを想像してみてください。
他の部署から誰かが復職してきたとして、「あいつはどうなんだ?」と一日中監視するでしょうか?
せいぜい「あ、戻ってきたんだな。よかったな」と思って、次の瞬間には今日のランチのことや溜まっているメールの処理を考えているはずです。

私が恐れていた「痛い視線」の正体は、私の不安が生み出した幻影だったのです。

復職直後のあなたへ。「期待されていない」を武器にしよう

これから復職するあなたに伝えたいのは、「もっと自分勝手でいい」ということです。

最初は「出社するだけ」で100点満点

復職初日から、休職前のようなパフォーマンスを出す必要は全くありません。
会社側も、同僚も、あなたがいきなりバリバリ仕事をこなすことなんて期待していません。

「期待されていない」と言うと冷たく聞こえるかもしれませんが、これは最高の免罪符です。
「期待されていない」=「ゆっくりスタートを切っていい権利がある」ということです。

初めの仕事は「リハビリ」です。
朝起きて、電車に乗って、会社に来て、席に座る。
これだけできれば、もうその日のミッションはコンプリートです。

手持ち無沙汰を楽しむスキル

復職直後は、業務の調整がつかずに「やることがない時間」が生まれることもあります。
そんなとき、「サボっていると思われないか」と焦る必要はありません。

PC画面でマニュアルを眺めるふりをしてぼーっとするか、業務に関連する本を読んで勉強していればいいのです。
周りのバリバリ働いている人を見て劣等感を抱く必要もありません。
彼らはフルマラソンを走っていますが、あなたは怪我明けのウォーキングをしている段階なのですから。

「今日は座っていることが仕事」
それくらい割り切って、気軽に出社してください。

まとめ:その不安は、きっと取り越し苦労に終わる

最後に、もう一度伝えます。
あなたが今抱えている「気まずさへの恐怖」の9割は、実際には起こりません。

職場の人たちは、あなたが思っている以上にあなたのことを普通に受け入れてくれますし、あなたが思っている以上に他人に無関心です。
それは冷たさではなく、社会人としての適度な距離感という「優しさ」でもあります。

元の上司から離れる調整をし、会社と対話し、準備をしたあなたなら大丈夫。
復職当日は、ただ席に座りに行くだけのつもりで、ふらっと出かけてみてください。

「なんだ、こんなもんか」
帰りの電車でそう思える瞬間が、あなたにも必ず訪れます。
あなたの復職という新たな一歩が、穏やかなものになることを心から応援しています。